大腸CT検査のご案内
大腸CT検査とは内視鏡を使わない大腸の検査法です。
CTで大腸を撮影し、コンピューター処理により三次元画像を作成し、大腸の腫瘍性病変などを見つける検査です。
大腸を膨らますためにお尻から炭酸ガスを挿入しますが、検査後15分から30分後くらいにはお腹の張りは楽になります。
下剤の量も内視鏡検査よりも断然少なくすみ、下剤の服用が苦手な方や、内視鏡検査を敬遠されている方などにおすすめします。
ただし、必要最低限の放射線被ばくがあるため、妊娠の可能性のある方には受けていただくことができません。
また、組織を採取できないため、病変が発見された際には内視鏡による
組織採取や、ポリープの切除を改めて実施する場合があります。
※当院では大腸CT専門技師ならびに大腸CT検査技師の認定を取得している技師が検査を担当しております。
大腸CT検査の長所と短所
長 所
- 短時間の検査(約20分)。 ※但し、撮影自体は15秒
- 大腸内視鏡検査や注腸造影検査と比べ苦痛が少ない。
- 大腸のひだの裏など見落とし易い部位の病変観察に優れています。
- ポリープの大きさや位置が正確にわかります。
- 腹部全体を撮影するため、大腸以外の情報も把握できます。
- 大腸の形や他臓器との位置関係が把握できます。
短 所
- 組織を採取できないため、病変が発見された際には内視鏡による組織採取やポリープの切除を改めて実施する 場合があります。
- 平坦な病変は検出しにくい。
- 注腸造影検査より被ばく量は少ないですが、CT撮影による必要最低限の被ばくがあるため、妊娠の可能性がある方は検査を受けていただくことができません。
大腸CT検査と大腸内視鏡検査の違い
大腸CT検査 | 大腸内視鏡検査 | |
---|---|---|
下剤の量 | 200ml | 1,800ml |
検査時の苦痛 | 人によりある場合がある※1) | 麻酔を使用すればほとんどない |
クリニック滞在時間 | 来院後、すぐの検査となります | 来院後、まず下剤を服用します |
大腸以外の腹部臓器 | 観察可能 | 観察不可 |
平坦な腫瘍 | 見つけにくい | 見つけやすい |
5mm以下のポリープ | 内視鏡検査に劣る | 見つけやすい |
5mm以上のポリープ | 内視鏡検査と同等 | 大腸CT検査と同等 |
ポリープ切除 | 出来ない | 可能である |
大腸のひだの裏側 | わかりやすい | わかりにくい時がある |
大腸に狭い所がある場合 | その部位より奥も観察可能 | カメラが入らない場合あり |
手術などで大腸に癒着のある場合 | 観察可能 | 困難な場合あり |
※1) 麻酔は使用できません